米国 Amazon、Android タブレット発表 - Kindle Fire (キンドルファイア)

2011年9月28日、米国Amazon社がついにかねてから噂のあったタブレットを発表しました。

名称は Kindle Fire (キンドルファイア)。

出荷開始は2011年11月15日の予定。

筆者も早速購入手続きをしましたが、配達予定は11月17日でした。

キンドルファイヤ

価格は、予想ではバーンズ&ノーブル社の Nook Color と同等の $249 と言われてきましたが、 実際はなんと予想を大幅に下回る驚異の低価格 $199 でした。これは 9/28の為替レートで約15,000円。

"Amazon タブレットは Nook キラー" であることは間違いないだけでなく、この価格であると Nintendo DS などのゲーム専用機も危なさを増すのは確実です。

Kindle Fire のスペックとその妥当性

スペックは TI のデュアルコアプロセッサ 1GHz 搭載。ネットワークは Wifi のみで 3G はサポートしません。ストレージは 8GB、カメラは非搭載。

こう聞くと、「なんだ。安いけどスペックがダメだな」といいたくなりますが、実はこれかなり計算されてます。

まず先日のモビライズカンファレンスでニールセンが発表したところによると、タブレットの用途はかなり限定的であることがあきらかになっています。

何に限定されているかというと、電子書籍、ニュースの購読、ビデオ、ストリーミングの閲覧です。

つまり、カメラはスマートフォントのようには利用されておらず、メディアプレーヤとしての用途が主用途であることが明らかになってきています。

自分もタブレットを所有していますが、スマートフォン (DROIDX) ではカメラを利用しますが、タブレットで撮影する機会はこれまでほとんどありませんでした。 (私のスマートフォンがフロントフェイシングカメラがないので、それを利用したいときはしていましたが)

従って、少なくとも現状では汎用的なハードをサポートして「さあ、なんでもできますよ」という以上に、電子書籍やビデオ等の閲覧に注力することは理にかなっています。

少なくとも多くの利用シナリオをカバーすることは確かでしょう。

後発の強みを存分に活かした格好です。

こうした開発思想は家電メーカーにはできない芸当です。Apple の成功にコンテンツをひっくるめた垂直統合型のビジネスモデルにタブレットはマッチしているのかもしれません。 書籍、ビデオ、テレビと各種メディアを抑えつつあるアマゾンならではです。

先日プライムメンバーに対して、各社テレビ番組等のフリー閲覧を開始したこともタブレットの方向性とあっています。

OS は Android だが・・・

開発者として気になる OS は Android ではありますが、CNET によるとハニコム (3.x) ではなく 2.x 系をベースに Amazon が UI を刷新したものとのことです。

まだ現物が無いので Amazon のイメージビデオを見ただけですが、ルックアンドフィールは先進的。

Android 2.x スマートフォンのシェアを考えれば、操作性の観点で新しい操作を学習する必要の無い同 OS の利用は頷けます。

やんちゃな OS バージョンアップを繰り返して批判される "アップデートジャンキー" なウィンドウズ組とは違って、 オープンソースの Android ならでは取れた戦略といえます。

ハニコムで始まった今年の Android タブレット戦線は非ハニコムのタブレットが年末の話題をさらうとは驚きです。

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