スマートフォンでのデータ利用割合
スマートフォンを使って皆さんは何をしていますか?
Android のみならず、現在各種スマートフォン向けにアプリケーションはたくさんあります。
2011年5月31日、アメリカのマーケティング調査会社ニールセン社は 2011年第一四半期における各種スマートフォンのデータ利用量とその用途に関する調査結果を発表しました。
Android はマーケティングシェアのみならずデータの利用量もトップ
2011年5月31日、ニールセン社発表のアメリカのスマートフォンにおける月間データ利用量とその用途は次のようになります。
これはデータの利用量からみているので、ダウンロード後にデータを利用しないスタンドアロンのアプリケーションでどんな種類のものがどの程度使われているか知ることはできません。
例えばアングリーバードが一番利用されているプラットフォームは、ここからは推測できませんね。
こうした点に注意しつつデータを眺めてみましょう。
Android は動画・音楽の環境がマーケットを牽引している・・・かも
スマートフォンのマーケットシェアがこの時点で1位であるのがアンドロイドである、というのは周知の通りですが、 今回のデータからオンラインのデータをもっとも利用しているのもアンドロイドユーザーであることがわかります。また2位はやはりマーケットシェアも2位の iPhone です。
これを偶然の一致と考えないならば、スマートフォンの利用用途として期待されているのは、動画や音楽の再生であり、それをもっとも利用しやすい環境を整えているのが Android であり、 iPhone がそれに続くと考えるのは自然におもわれます。
それを裏付けるかのように、動画や音楽の再生にはほとんど使われていない BlackBerry はマーケットシェアも急速に落としています。
ちなみに、YouTube のモバイル用アプリは BlackBerry 向けには用意されていないため、ブラウザから閲覧することになります。この不便さが BlackBerry の不人気を高めているといえるのかもしれません。
逆に Windows Phone 向けには YouTube や USTREAM などのアプリが用意されていることも、今回のデータで上位につけている要因といえそうです。
いまひとつわからないのは、HP WebOS の利用者はよくビデオを使っているようですが、これを牽引しているのはなんでしょうか・・・? Roxio のビデオストア? あるいは WebOS に最適化された YouTube のモバイルサイトがあるようですが、これの使い勝手がいいとか・・・?
Android のアプリ。ダウンロード数多い
まだ少ないと言われている Android アプリですが、今回のデータで iPhone を上回るダウンロードが行われていることがわかりました。
2011年1月から3月のデータということで、Android Market からのダウンロードがほとんどであると考えられます。しかし 3月22日には米国 Amazon.com が App Store for Android をオープンし積極的に売り込みを行っています。このため 2Q のデータではアプリケーションのダウンロード数はもっと増えると予想されます。
ちなみに Amazon AppStore for Android のダウンロード数が伸びるタイミングとしては、AT&Tユーザー向けの Amazon AppStore for Android が解禁されるところがあげられます。 現在 (2011年5月末) はまだ AT&Tユーザーには開放されていませんが、近々利用可能になるといわれています。
Android は iPhone のようなクローズドなものではない、オープンなエコシステムの構築に成功しているため、伸びしろを考えたときにやはり有利な要因が多いですね。
その他の用途は、残念ながら不明
データの利用量からみているので、どうしても動画や音楽のオンライン再生や音楽ファイルのダウンロードなどが上位に来るのは当然といってよさそうです。
なぜなら、例えば Facebook アプリはユーザー数の規模から考えて利用数が多いだろうと考えるのは自然と思われますが、主な用途がテキストメッセージによるチャットやコメントの書き込みであれば、 データの利用量は動画などに比べてずっと少ないと考えられるからです。
今後、スマートフォンからのアプリケーション利用用途のデータが発表されるのを期待したいところです。